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おどるあほうの日々

おどるあほうの日々

21/落ち込み

◎路上日記・その21

薬の副作用もあるかもしれないが、最近ひさしぶりに激しく落ち込んだ。

表現者としての自分は、誰にも認めてもらえていないのではないかという、不安とあせりにたまらなく取り付かれたのだ。
そんな事はないと頭ではわかっている。
だが、自分のおどりや演技に対する自分自身の卑屈な評価からくる、皆から実は馬鹿にされているのではないかという恐怖がどうしても消えず、
それが怒りとなって体に渦を巻く。
 
いつも、こころのそこにある、自信のなさが一気にふきだして、どうにもとまらなくなって本当に困った。

けれども今はけっこうおちついている。また同じ答えにめぐりあった。

私自身が自分がダメだと思うなら、それはダメなのだ。人は身の丈にあった表現しかできない。
 
評価されないのであれば、それが私に対する評価なのであって、今の自分はその場所にしかいない。
自分の実力不足から来る不安を、他人の評価で何とかしようと思うのがそもそも筋違いだ。
 
私は自分の表現をする。
それを見た人がどう受け取って、どう感じるかはもうその人の問題で、私が「こんなふうにかんじて」と、むりじいすることはできない。
それから、「私のことダメだと思ってる」なんて思い込むのも、勝手に人の気持ちを決め付けてとても失礼。
 
そんなに自信がないならおどらなきゃいいのに、自信がないないといいながら私は人前でおどっているではないか。

なら覚悟を決めなければ。

よりどころを「他者」におかなくていいような、確固たる自分がほしい。
人に八つ当たりしなくてすむように、つよくありたい。
 
そうなるために、そうなりたいから、ときどき欲にふりまわされながら、また私はおどる。
 
きっと、おどりつづける。


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